***探偵ファイルの読者のみなさんへ***

 

[探偵ファイル]ボツ原稿
6月にボクは北朝鮮を取材することになっていた。ところが、当初の目的であったワールドカップアジア最終予選「日本対北朝鮮戦」は開催地が変更になってしまった。
 それでもなお「誰もいないピョンヤン金日成競技場」をボクは取材しようとしていた。[探偵ファイル]にその旨の企画を提示してみた。しかし、それもかなわなくなった。それどころか、ボクにとっては異様な原稿が[探偵ファイル]に掲載される。
 ボクは依頼原稿ではないが、反論を試み、原稿を寄稿した。ところが編集長の山木氏によれば、自分の一存では掲載ができるかどうか分からないと言うことだった。上(渡邊氏=BOSS)にはかってみるとのこと。
 結果、原稿はボツになった。仕方がないので自分のホームページに掲載することにする。意味が分からない人もいるとは思うがご容赦願いたい。

 

(最初に送ったボクのメール)
[探偵ファイル]山木様
電話で誤解が解けてよかったです。私が用意した日本人としての「反論」は以下の内容です。掲載のご検討ヨロシクお願いいたします。
(以下本文)
 宅八郎です。6月8日に北朝鮮のピョンヤンで行われるハズだったワールドカップアジア最終予選「日本対北朝鮮戦」はボクが取材することになっていた。
 その意味ではこの間の一連の動き(FIFA裁定に合わせて探偵ファイルに記事が掲載された動き)にボクは無縁の人間ではないので一文を記すことにする(むろん自分に関係のない記事に口を出す権利はない道理はわきまえている)。
 なおボクは記事を書いた安今日子という人には会ったこともなく、その意味では良くも悪くも先入観はない。
 しかし、このコーナーで数回掲載された安氏の記事はあまりにもひどく日本人として何事をか反論せざるをえない。
 安氏の原稿を全文引用するのが本来の論争のあり方かもしれないが、それは「娯楽の提供」というコンテンツのあり方として問題がありそうなので、部分引用にとどめ、再反論があれば引き受ける。
 まず、この人はFIFAの決定を[他に例を見ない理不尽な民族の悲劇]とでも受け止めているようだが(爆笑)、冗談じゃない。
 FIFAに「第三国」「無観客試合」の決定をさせたのは北朝鮮側に原因があることの自覚がまるでない(ホーム開催の収益を失ったことの真摯な反省も当然ないだろう)。さらに言えば「スポーツ」というものが分かっていない。草野球やただのケンカでない限り、あらゆるスポーツには審判や主催者が存在する。それは比較的新しい格闘技K-1などでも同じコトだ。
 当然、試合をゲームたらんとするために、審判には一定の権限が与えられている。ただもちろん彼らも人間だからミスはありえる。その場合、審判への抗議がなされるが、「一定のルール」にのっとった抗議しか許されない。スポーツなのだから当たり前のことだ。そしてルールにのっとった抗議であれば審判サイドが抗議を受け入れる場合もある。
 しかし、抗議のありようがルールを逸脱していた場合、それが選手なら退場処分になるし、観客だった場合それなりの裁定は下されてしかるべきである。
 なおも今回は試合が終わった後でさえ、イラン選手団が乗ったバスを北朝鮮の「人民」が取り囲むという行動があったことは留意しておきたい。
 安氏の文章は文意がかなり乱れているが、どうやら北朝鮮への偏見から審判も規律委員会も不公平きわまりない裁定を行ったと言いたいらしい。[なぜ我が国だけが、と]。
 そして、こうまで言う。「今までのサッカーの歴史に、このような実例がかつてあっただろうか」「今後のサッカーの歴史において、FIFAは自らの手で汚点を作ってしまったことはいうまでもない」と書いている(原文ママ)。
 安氏がサッカー史を語れるほどにサッカーに精通している人だとはまったく知らなかった。
 ボクはサッカーに関しては門外漢だが、実例で言えばつい今年2月に行われた欧州予選ではアルバニアが、北中米予選ではコスタリカが、試合結果から次回は無観客試合にされるなど、厳しい裁定を受けることになったはずだ。
 ああ、そう言えばW杯ではないが去年はローマとレアルマドリードも無観客試合をやったっけ。
 特殊なケースという意味では、最近の話に限ったことではない。85年にはベルギー・エーゼルで起きたリパブール・ユベントス戦ではファン同士の「不幸な事故」(40人くらい死んだよね)によって、イングランドが国際試合を行うことが困難な事態が長く続いていたこともある。
 また安氏は「試合の前から罰則を受け競技に臨まなければならない選手たちの心情はどんなものでしょうか」と北朝鮮の選手の心情だけをおもんばかっているが、日本代表ではMFの藤田がオランダ(ユトレヒト)時代に無観客試合を経験していることも当然知っているのだろう。
 ホームでの試合開催が出来なくなった北朝鮮に対して金銭的な援助までも申し出た日本人選手たちの心情をどう考えているのか、安氏に聞いてみたい。特定の民族だけでなくすべての人々に対して心情をおもんばかってもらいたい(情=ジョンの民族なんでしょ)。
 そして論理が読みとれないながらも日本人として見逃せない部分を問いたい。
 「相手方を無視してでも勝とうとする日本側の考えはスポーツマンらしくありません」。これはどういう意味ですか? 日本人として発想の飛躍を感じるのですが、逆に朝鮮人は勝とうとする場合、相手方を無視するものなのですか? そしてスポーツマンらしいというのは朝鮮人の感覚から言っているのか、在日の感性から言っているのか、よく分かりません。
 さて、そして唐突すぎて意味不明ながらも、おそらくは安氏が最も強く主張したかったのは以下の文言であろう。
 「このままでは、アジアで孤立するのは間違いなく日本です」。
 は? 間違いなく……? 被害妄想に満ちた自意識過剰な民族意識をみずからのアイデンティティとする人間は孤立するしかないようにも思えますけどね。50年でも500年でも勝手に「恨」を持ち続けてください。さらに「在日」が本国からも「孤立」してきたようにも見える状況を在日の立場で考えてください。
 さらに安氏が「私はナニモノ?」というタイトルで寄稿した文章はおそらく誰にとっても意味不明なものだった。アナタがナニモノかなんて知らないよー。もしかすると1.国籍が朝鮮で2.故郷が韓国(これは本貫という意味ですか、生まれ育った地という意味ですか?)、3.住居地が日本というのはもしかするとバイリンガルとしての「自慢」なのですか? 意味が分かりません。
 高度にエンターティメントになり得ている場合以外、「自分探し」の原稿など読まされる方はたまったものじゃない。そんな義務は読者にはないことを安氏は知った方が良いだろう。そういう原稿は購読者2人程度のブログで書いてください。
 6月8日に金日成競技場でアジア最終予選日本対北朝鮮戦をレポートするハズだったボクは今回の事態によって、仕事を一つ失った(正確にはテレビ番組が連動していたので二つ)。ボクの予定はメチャクチャになった。
 そのことに関しても(民族意識を振りかざすのなら)何か一言ください。あ、やっぱりいらないや(笑い)。
 
 (2005年5月21日に記し、22日編集部へ送稿)

 

(その後に催促したボクのメール)

探偵ファイル 編集長・山木様
 宅八郎です。先日お送りしたサッカーW杯FIFA裁定をめぐる原稿がなかなか掲載されません。山木さんの説明通り、渡邊さんの「裁定」が遅れているのでしょうか? あまりに遅くなりますと原稿の鮮度が落ちます。どうなっているのでしょうか?
 あるいは掲載しないことがすでに「決定」したのであれば早急に教えてください。なお、掲載しない場合、その理由も開示できるのであれば教えて欲しい旨を渡邊氏にお伝え下さい。もちろん「理由も開示しない」という結果でも構いません。
 それから、その前に社に直接お届けに上がった「宅八郎、健康への挑戦」企画(1〜3)の掲載もお待ちしておりますのでよろしく御願いいたします(続編も準備しています)。
 
 2005年5月26日 宅八郎

その翌日、山木さんからメールで掲載見送りの連絡が来た。私信なので全文を掲載しないが、その理由が書いてあった(渡邊氏=BOSSの見解だと思われる)
 それは(安今日子氏の記事は)「記事の内容を読者に考えさせる目的が有ってやっている為、今の状況での反論記事は載せられない」

 というものであった。

 

ボクとしては納得はしていないが、仕方がないとは考えている。

 

 

 

 

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